早期退職〜デュアルライフ目指して

東京と蓼科のデュアルライフを目指すプレシニアです。健康とお金のことを中心に綴ります。

相続あれこれ〜色々な制度があるんですね〜

今回、父からの相続にあたり色々な制度があることを知りました。また、私にとっては想定外の遺産相続がありました。


◆相続のステップ
詳細ははしょりますが、
①財産一覧の作成→②相続税評価額の算定を経て、③全員放棄はしないとの合意のもと、④遺産をどう分けるか検討
というプロセスで進めました。

*手続き期間は半年。もし「相続放棄」するなら、原則3ヶ月以内に決めないとならないそうです。


◆「遺産分割協議書」の作成
上記の結果、四十九日の際に、無事「遺産分割協議書」に署名捺印してきました。
今回、私は長野の山荘と幾許かの現金を相続することになりました。

 

相続税について
課税対象となるのは、ご存じの通り、【3,000万+法定相続人の数×600万】で計算した基礎控除額を超える財産がある場合に課税されます。

配偶者に子供が3人いれば、5,400万円ということになりますね。ただ、それだと持ち家などに住み続けることが難しくなるケースも多いかと。そうした事に配慮したのか、色々な制度がありました。


f:id:HappyR:20211230212121j:image◆特例(1)配偶者の税額軽減
この特例は、ざっくり言うと"配偶者に相続させる財産は、1億6千万円まで無税にする"というものです。

おぉ、大盤振舞いですね〜。
よほどのお金持ちか地価の高いエリアに自宅があれば別でしょうけれど、かなりの方がこれで無税になるのではないでしょうか?

ただ、後から書きますがこの制度は要注意❗️です。


◆特例(2)小規模宅地等の特例
こちらは、"自宅は配偶者もしくは同居している親族に相続させる場合には、8割引きの金額で評価できる"という特例だそうです。
今回初めて知りましたが、これは大きいですね。

たとえば、5,000万円の評価の土地が、なんと1,000万の評価となり、大幅減額できるのですから。
*ただし上物は対象外


◆"妻に全てを…"の落とし穴
配偶者の税額軽減を使い、一次相続のときに、配偶者が全て相続すると、実はトータルの相続税が高額になる可能性があるので、要注意だそうです。

妻自身が安心して暮らせる分を受け取り他は散らした方が、二次相続の際の相続税を減額できるケースが多いとのこと。

*我が家の場合、今回が一次相続で、その後、母が亡くなった場合が二次相続となります。
この時点で相続人は3人ですから、仮に母が父の遺産を全て相続すると、今の時点では相続税は発生しないものの、二次相続の際に評価額が4,800万円をオーバーしていれば、相続税の対象になってしまうというわけです。


◆思いがけない相続でした…
とまぁ、色々調べた結果、今回、一番評価額の高い「実家」は、母と長男が引き継ぐ形になりました。長男は二世帯住宅で同居しているため、こちらも8割引対象です。
そして、母の采配に従い、その他の不動産は私と次男に、現預金は長男以外の面々に適宜振り分け、となりました。(長男のパートナーには母から別途お礼を包むそうです)

母曰く「ニ次相続を視野に入れるとこの配分がベストなのよ」と。

実際には上記の特例を利用して、年明けに申告することになりますが、相続税は恐らく0円で済むのではないかと思います。


◆母の采配に感謝

父が70歳手前くらいの時に「財産は全て妻に相続させるから」と、兄弟&その配偶者全員を前に宣言していたので、私自身は、相続するモノがあるとは全く思っていませんでした。

ただ、両親は、私の長男が山荘を愛している事から、前々から私への引き継ぎを考えていたそうです。
ありがたく頂きつつ、皆が遊びに来てくれた時に笑顔で迎えられるよう、もう1年、資産増強に励むとします!

 

◆追加情報〜便利な「法定相続情報証明制度」
今回、この制度を利用し、長男である弟がもろもろ手配して「法定相続情報一覧図」を作ってくれました。
これがあると、手続きの都度、膨大な書類を添付しなくても良いので大変助かります。
ただし、必要書類の収集に手間がかかるのと、法務局に郵送で申請するのですが、細かい記載ルールがあり、指摘に沿って修正が必要だったようです(ex.次男でなく二男等)。

一連の手続きを税理士などに依頼せずに進めましたが、今のところ特に問題なくできています。NETで必要な情報は確認できるので、多少の手間と向き合う意識があれば、普通にできる時代だなぁと。

もちろん、複雑なご家庭や資産家で普段から税理士さんに面識のある方なら、一式外注された方が良いと思いますが。 

後は年明けに登記変更手続きをすれば、とりあえず一段落ですね。→これも自分でやってみる予定✌️

 

余談ですが、父の一連の戸籍(出生から没年まで)を辿ると、父の生きた歴史を感じさせられました。

 

お父さん、今までほんとにありがとう。

そして、闘病お疲れさまでした。どうか天国でゆっくりいいお正月を迎えて下さいね。